いつまでも弾いていたい理想の部屋
心地よい響きと優れた遮音性能
自然のものを活かした内装・照明
ゆったりとした気持ちになります

大阪府 西田様

<建物概要>
基本構造:木造軸組耐力壁構造
増築建築面積:9.34㎡
<施工内容>
防音室増設
<ピアノ>
YAMAHA C3
<遮音性能>
室外:Dr-60

西田邸防音工事 内部

西田様 50代 女性

2015年8月に新居に引越。それまでは、ご自宅でピアノ教室を営まれていました。
旧宅ではリビングを仕切って防音室を設置していて、遮音特性には満足していたものの、防音室の中でピアノを練習していると、耳が痛くなって、練習が終わると早く部屋から出たいと感じていたとのこと。
新居に引越後はピアノ教室はされていませんが、仕事から帰ってきて夜にピアノを弾くことが多いため、敷地内に防音室を増設されました。
そんな西田さんに、くわしくお話しをお伺いいたしました。

絶対に失敗したくない施工業者選び

Q.旧宅の防音室で不快に感じていたことをお聞かせ頂けますか。

西田さん:旧宅で防音室を設置したときは、何の経験も知識も無かったので「音が漏れないこと」だけを意識して設置しました。完成した防音室は「音漏れ」に関しては全く不満は無かったのですが、とても居心地の悪い空間だったんです。まず私は狭い部屋が大嫌いだったのに、防音室はピアノ1台が何とか入る程度で、天井も低くそれだけでも息苦しく感じる部屋でした。さらにそこでピアノを弾くと、とてもやかましく、耳が痛くなってきました。ですので、「練習が終わったら早く部屋から出たい!」ととてもストレスが貯まる空間だったんです。
だからと言って、簡単に取り替えることができないものですから、仕方なしに使っていたと言うのが正直な気持ちでした。
今回、引っ越すことになって新居で防音室を増設しようと考えたのですが、今までの経験から絶対に失敗したくないという強い気持ちがありました。

Q.施工業者はどうやって選びましたか?

防音室外観

西田さん:工務店さんや実績の多いハウスメーカーさんに来て頂いて提案して頂いたり、楽器メーカーの防音室などを調べました。その時に「随分と防音に関して簡単に考えられているなあ」と感じました。私の今までの経験や、遮音性、音響特性、インテリアなどの話をしても「理解してもらえていない」と不安に感じました。建築してしまえば、残念な結果になったとしてもやり直しがきかないので、決断できませんでした。

三木楽器さんとは、私が学生だった頃から、かれこれ30年以上のお付き合いになります。ピアノ教室を営んでいたときも三木楽器さんは様々な支援をしてくださいました。ですから、音楽に関するコトはピアノに限らず三木楽器さんにお願いすることが多いです。
今回の防音室に関しても三木楽器さんに相談したところ、色々と親身になって考えてくださいました。狭くても余裕を感じる空間にしたいこと、旧宅ではうるさく感じて部屋に居ることがいやだったことなど、難しいリクエストをしたと思うのですが、素人の私には発想できないレベルで様々な提案をしてくださいました。ですので、「三木楽器さんにお願いしたい」と感じ、発注することにしました。

Q.西田さんのご要望をどの様に設計に落とし込んでいったのですか?

斜め天井

三木楽器 中川:空間の設計においては狭い部屋を広く見せるために天井を高く取りつつ、開放的な印象を得るために光を取り込む窓をつけました。またピアノの低音弦側の天井高を高くすることによって、低域の響きを豊かにすることもできます。

建築素材選びも出来るだけ自然の物を自然のまま使う事を心がけました。それによって、あたたかさを感じていただこうと思ったわけです。床材などは、どうしてもキズがつきやすい部分ですが、キズがついても目立たない素材ですので、長く使っていただいても、「傷だらけで古くなったなあ」とは感じないと思います。

音響特性に関しては、平均吸音率の設計が大切なのですが、それは壁、天井、床の素材や形状によって変わってくるので、その辺りは西田さんのご要望や好みをお聞きしながら慎重に設計しました。面と面が直接向かい合うと、余分な共鳴が発生し不快に感じることがありますから、その辺りも十分に考慮できていると思います。

天井照明

あと、忘れがちなのが照明です。ピアノを弾くときは譜面を見ますから、譜面が見やすい照明である必要があります。でも照明は空間の感じ方に強い影響を与えますので、適当につけるわけにはいきません。今回は「ゆったり」というキーワードも頂いていたので、間接照明と直接照明を適度にミックスさせることで、ご要望を満足出来るように設計しました。
照明器具はLEDで、梁の中に埋め込むなどして、存在感を消しつつ、機能は果たすように工夫できたと思います。

工事期間中

Q.工事期間中の三木楽器さんの対応はいかがでしたか。

西田さん:工事が始まる前には、ご近所さんに挨拶に行って頂いて、期間中もご近所から苦情が出なかったのは良かったです。そう言えば、外装の設計の時にも形状や色について、ご近所さんの同意が得られるようにお話ししにいって頂いてましたね。
工事されている方の仕事を見ていても、細かい仕事を丁寧にやって頂いているのがよくわかり、とても嬉しかったです。

8月5日 初回打ち合わせ
     〜 仕様検討、打ち合わせ 〜
8月29日 発注
9月2週 着工
9月3週 掘削・基礎工事
9月4週 棟上げ、外装工事、電気工事、設備工事
10月1週 内装工事、電気工事
10月2週 音響工事
10月3週 内装、外装、電気、音響、仕上げ工事
10月4週 ピアノ搬入、音響測定
10月末日 引き渡し

全てのストレスから解放され120%満足しています

Q.完成した防音室を初めてご覧になったときの感想をお聞かせください

吸音パネル

西田さん:一番はこんなに狭いところなのに、ゆったりと感じるように造ってくださったなと感じました。私は狭い部屋が大嫌いなので、今回、天井の高い家に引っ越してきました。それに合わせて防音室も天井が高く開放感があって、ゆったりとした気持ちになれるのがうれしいです。
狭い敷地で、四角ではなく一部欠けたような形なんですけど、少しピアノを傾けておくことで、狭く感じず、音響特性も良くなるように考えてくださったと聞いていましたが、実際に弾いてみると、想像していた以上に仕上がっていると感じました。

内装は白が基調なのですが、梁や床などに天然木を使っていただいてて、自然の物を使っていただくと、あたたかい、安心した気持ちになれます。キズが付いたとしても目立たない工夫がされているとこのとで、長年使っていっても、古さを感じにくい工夫がなされているのがうれしいです。そんなところも重要なんだなと感じました。

Q.実際にピアノを弾いた時の感想をお聞かせ頂けますか。

西田さん:とても心地よい音がしています。低域側の天井が高くなっているせいか、低域がドーンと豊かに響いてくれます。ここにずって居てたいと思わせられる空間になりました。以前は練習終わったらサッサと出たいと思っていたのが、今はいつまでも弾いていたいと思います。
歌も歌うんですけど、歌もとても心地よく歌えますよ。
今まで感じてきた不安や心配、ストレスが全て無くなりました。

それと照明なのですが、明るく譜面も見やすく、生活感のない照明がいいとお願いしていましたが、やさしい光なんですが良く見える、至れり尽くせりだし、雰囲気もとてもオシャレな感じの照明にしていただいて、とても嬉しいです。
本当に120%満足しています。

Q.これから、防音室をお考えの方に、何かアドバイスはありますか。

西田さん:防音室は、一度造ってしまえば気に入らないからと言って簡単に造り変えることの出来ないものです。私の場合は2回目ということもあり、前回満足出来なかった事を考慮して、具体的にこうして欲しいとお願いすることができました。狭い空間でもゆったりとした気持ちで、うるさくなく心地よい響きの防音室にして欲しいと。
初めてのときは、音が漏れないように、と言うことに意識がいってしまい、ゆったり感や、締め切ったらうるさく感じる、なんてことは気にもしていませんでした。でも、音が漏れないということだけでなく、同時にそういったことも考えておいた方が良いんですね。
そう考えると、こちらの要望にも十分に応えてくださりつつ、初めての方では気付かないようなことも先回りして色々と提案いただけるプロの方に相談することが何よりも大切だと思います。
毎日毎日、長い年月使う物ですから、使うたんびにストレスがたまるような空間ではなく、何時までも弾いていたいと感じることが一番大切です。見積もりだけで決めてしまうとか、知名度だけで決めることはあり得ないと思います。本当に何を考えておかないといけないのか、本質的なところを理解されているプロとぜひ出会っていただきたいと思います。

本日はありがとうございました。

2015年11月 株式会社トゥルース取材

配置図

配置図

音響測定データ

音響測定データ