日本にあるピアノの色は黒が多いのですが、10台のうち1-2台は木目の生地を生かした外装のものがあります。ピアノの外装で人気のある木目の一つがこの「ウォルナット」。代表的なピアノ ヤマハ W102B ウォルナットをご覧ください。
アパラチア山脈は北米大陸の東部を北東から南西に走る全長2600kmの大きな山脈です。この山脈に以前は自生していました。現在は五大湖付近で管理育成されているものを製材して使う事が多いようです。
例えば西部劇に出てくるバーのカウンターやその後ろのキャビネットの材料などでウォルナットは使われていました。私たちの脳裏にも無意識のうちに刻まれています。加工しやすく狂いが少ない上に、製材してオイルを塗ると落ち着いた茶色になり、多くの人々に好まれています。外装にウォルナットをまとったピアノは、洋室だけでなく和室にもマッチしますね。
成木(せいぼく)となるまでに100~150年かかるそうです。メーカーのヤマハの話では、製材していると中から銃弾が現れる事があった、との事。1860年頃のアメリカの南北戦争の頃のものだそうです。木がピアノになるまでには長い年月がかかっているのですね。
「ウォルナット」「アメリカンウォルナット」などと言い切っていれば良いのですが、「ウォルナット調」とか「ウォルナット色」などとなっている場合は別の材料を使っていますから間違えないでください。