大阪・本町のピアノ専門店「三木楽器開成館」

鍵盤ブログ

2024年9月5日に新発売となりましたヤマハクラビノーバCLP-800シリーズのエントリーモデル、CLP-845とCLP-835。
この記事では、CLP-845とCLP-835のそれぞれの特徴や旧モデルのCLP-700シリーズとの違いをご紹介させていただきます。
是非ご参考にしていただけましたら幸いです🎶

はじめに
CLP-800の共通点
CLP835とCLP845の違い
まとめ🎶

はじめに

CLP-800シリーズは”グランドピアノの演奏体験”を電子ピアノでも実現させることを目標に作られています。

開発者の方々が実現するために必要な３つの要素を下記のように考えました。
1⃣奏者の意図した表現に応え多彩な音色を奏でられる
2⃣空間を上質な音の響きで満たす
3⃣いかにグランドピアノを弾く気持ちで演奏できるか

電子ピアノは音源や音響、鍵盤、ペダル、デザインと様々な要素で構成されていますが、個々の要素をグランドピアノに近づけるだけでなく一体と捉え、独自の技術を有機的に組み合わせることでグランドピアノでの演奏体験を忠実に再現できるよう工夫しています。

CLP-800の共通点

【進化　鍵盤】グランドタッチ鍵盤/グランドタッチ-エス鍵盤

改良ポイントは「センサーによる検出方法の見直し」と、「タッチ感の多彩な変化」。

鍵盤を一番下まで押し込まない浅いタッチでも音が鳴るようになったため、スタッカートの表現の幅が広がり軽やかな演奏も可能になりました。

さらに弱打から強打までタッチに応じて指先に感じる手応えが多彩に変化し、グランドピアノアクションを感じる鍵盤へと進化しました！

CLP835とCLP845に搭載されているグランドタッチ-エス鍵盤では、鍵盤の中にあるアクション部分とのバランスをとるためのおもり（ハンマーウェイト）の重さを最適化。

【進化　音源・音色】グランド・エクスプレッション・モデリング

改良されたポイントは、タッチの強弱やスピードだけではない、深さに応じた音色の変化を再現できるようになった点と、
歯切れの良く切る奏法や浅いタッチでの軽やかな表現、ダンパーペダルを踏みながら同じ鍵盤を連打する際の音色の変化も表現可能になった点です。
グランドピアノでダンパーペダル使用時に同じ鍵盤を連打すると、すでに振動している弦をハンマーが叩きます。
その際下降している弦を叩くのか、上昇している弦を叩くのかで変わる音色までも電子ピアノで再現されていますので、立体的な音楽表現か可能になりました！

【NEW 音響】新音響システム

CLP800シリーズはグランドピアノのように空間に音を広く放射させることをテーマに作られました。
グランドピアノの音がどのあたりにどのように放射されるのか、など解析した上で、各スピーカーの配置、向き、音量バランスを最適化しました。

【NEW ブルートゥース】

CLP-800すべてのモデルで、ブルートゥースの接続ができるようになりました！
クラビノーバのスピーカーで音楽を聴いたり、流れてくる曲に合わせて演奏できます。

【NEW　ペダル】グランドタッチペダル

700シリーズのペダルから改良したところは、
ペダルを踏んだ時よりも戻すときの方が軽く感じる荷重変化と、グランドピアノと同じ支点位置や支点長、ペダルの角度・似た外観。
踏み戻す際は軽くなるため疲れにくく、ハーフペダルや微妙な踏み込み・踏み戻しの加減を調整しやすく音色の変化も楽しめるようになりました。
弱い力でもペダルを保持しやすく、止めたい位置で止めやすくなっているので、細やかかつ頻繁に微調整がしやすいです。
逆に本番の緊張で脚が上がり切らず知らぬ間に踏み込んだままの状態で音が濁ったり、、ということにならないために日頃から足にも意識した練習ができると思います。

【NEW　音量制限機能】

音量はボリュームスライダーで調節しますが、それとは別に、内部の設定で音量を制限することができます。
本体スピーカーやヘッドホン使用時に意図しない大音量を防ぐことができます。

【NEW デザイン】

クラビノーバの前に座った時でも、グランドピアノらしい演奏体験ができる空間を大切にしています。
流れるような曲線を盛り込み、前脚を受ける妻土台を全機種に採用し、グランドピアノのようなどっしりとした印象、温かみやおおらかさを表現。
さらに、従来より前脚をやや奥に移動したため、グランドピアノのように鍵盤が浮いているように見えるようにしました。