
MCシリーズは「モダンコンソールシリーズ」と呼ばれ、現代の日本の住環境に合わせて設計されたアップライトピアノです。
ヤマハの定番Uシリーズの設計思想を受け継いでいます。
高さ121cmのデザインは、現在のb121(税込価格638,000円)にも受け継がれていますが、b121がインドネシア製であるのに対し、MC301は日本製。
MC301の1986年当時の販売価格は39万円で、これは2025年現在の価値に換算すると約70万円相当になります。
こうして見ると、いかにコストパフォーマンスに優れたモデルだったかがわかります。
デザインはスクエアでシンプル。b121とも共通するフォルムですが、棚受柱(たなうけばしら…鍵盤部分を支える柱)の太さには大きな違いがあります。
MC301は鍵盤をしっかりと支える質実剛健な棚受柱が特徴であり、強めに弾いても本体の自重で鍵盤が安定し、演奏時のストレスを感じにくい「弾きやすさ」へのメーカーの配慮が感じられます。
内部構造はとてもシンプルで、部品点数が比較的少なめであるため、メンテナンス性にも優れています。
音色は華やかさよりも素朴さが際立ち、荘厳なクラシックよりも、ポップスや小品など、ベートーヴェンよりもシューマンのような小品がよく似合いそうな、演奏者の気持ちをそのまま音にしてくれる飾らないまっすぐな響きが魅力です。
お子さまの基礎練習にも、過度な色づけのない音色が、かえって耳を育てるのに適しているのではないでしょうか。
YUシリーズなどと比べると、やや控えめな存在かもしれませんが、飾りのないシンプルなピアノにこそ価値を感じていただける方には、ぜひ一度お試しいただきたいモデルです。
とても親しみやすいアップライトピアノです。ハンマーフェルトの消耗は少なく鍵盤のブッシングクロスも新しく交換されていますので、今後も安心してお使いいただけます。アクションの整備を念入りに行い整音と調律で仕上げました。明るく活発な音色を心地よいタッチ感でお楽しみいただけるピアノです。
整備担当者NIプロフィール