
アメリカンデザインのピアノ。コンソール型のコンパクトな外観に、猫脚とアメリカンチェリーの美しい外装が特徴です。カントリーテイストのお部屋はもちろん、和モダンの内装にもよく馴染みます。屋根部分も広めなので、お気に入りの小物や写真を飾る楽しみもありますね。
サイズはコンパクトながら、弦長がしっかり確保されています。コンパクトピアノでありがちな、低音を弾いたときに音が不明瞭となってしまう現象が起こりにくく、クリアな音程感が安定して得られるのも魅力です。
ハンマーには高級機同様にアンダーフェルトが使われており、フォルテでの表現力にも深みが生まれます。
W100MCの1995年当時の価格は93万円。現在の価値に換算すると税込約120万円ほどになります。
現在販売されているインテリアピアノ「YF101C/YF101W」は税込1,210,000円なので、W100MCは同価格帯と言えますが、1995年当時は現在よりも材料費が安かったため、同価格帯でも素材のポテンシャルに差が生じるであろうことは、想像に難くありません。
バブル期が終わり、ピアノの販売台数が減少した時代。技術的には成熟期を迎え、価格以上の価値を提供しようとしたヤマハの矜持が感じられます。
可愛らしい見た目とは裏腹に、随所に設計美学が光る一台。見た目だけでなく、ピアノとしての完成度に驚かされる、そんな魅力を持ったモデルです。
高さ111センチと小型ですが、低音弦長もしっかり設計されています。
音とタッチ感のバランスを整え少し柔らかくまとまるように整えました。
整備担当者YYプロフィール